僕はRYT500のライセンスを持っているので、たまにはヨガについて話をしたい。
ヨガっていうのはもともと4世紀くらいに書かれたバラモン教の経典ヨーガスートラというのがあって、これはまあ「心の揺れを止めよう」「嘘つくな」「暴力振るうな」「人の物を盗むなよ」「身綺麗にしようね」「足るを知れ」「苦行しろ」「神ヴェーダを信じろ」とか、そんな事が書かれていて、さらにそこに瞑想や呼吸、精神集中の方法なんかも説明されている。
これがヨガの最古の教科書と言われている。ちなみにヨーガは「繋がる」みたいな意味で、馬を繋ぐ道具であるヨークの語源にもなっている(インド-ヨーロッパ語族だからインドで使われてた言葉の多くがヨーロッパ言語の元になってる)。ニューヨークとかヨーク州とか。
まあでもヨーガスートラに書いてあるのはほとんど座ってやる瞑想で座禅みたいな感じで、今みたいにポーズ(アーサナ)が生まれたのは10世紀以降とされている。でもこれも結構怪しくて、ポーズが体系化されたのは実はめちゃくちゃ最近なんだというのが映画「聖なる呼吸」なんかを見ると分かる。
バラモン教やヒンドゥー教は実にバラエティに富んだ苦行をやっていて、シンプルなところでは死ぬまで片手を挙げ続けるとか、片脚で立ち続けるとか様々な苦行の形がある。これがアーサナの起源になっている。
ちなみに若き日のゴータマ(後のブッダ)もこの苦行を5、6年やって、結果「苦行には意味がない」という感想を残していて、その後に木の下でなんとなく座って速攻で覚りを開いてブッダになっている。
バラモン教っていうのはインドのヒンドゥー教の元になった宗教で、カースト制度を持つヒンドゥー教のカウンターカルチャーとしてゴータマが仏教を立ち上げたのは皆さんもご存知の通りだ。
よくRYTは本物のヨガじゃない、ビジネスだと言うヨガガチ勢がいるけれど、まあそれは確かにそうで、ヨガのポーズだけをクローズアップしてエクササイズ化したのがRYTライセンスの発行機関、全米ヨガアライアンスだ。
まあそうは言うても、ヨガガチ勢を名乗るなら本来はバラモン教に入信する必要があるはずなんじゃないかと思う。もとがバラモン教の経典なんだから。
で、このヨガの効果なんだが
いろいろなアーサナがあって、いろいろな方向にゆっくり転換されつつ身体が使われるので、まあそう言う点で体性感覚に働きかける効果やら、深呼吸しまくるので交感神経を抑制する効果があるだろう。
でも、その発生が只管打坐というか、座禅的なものなので重心移動の要素というのがほとんどない。重心を安定させる要素はあるけど。
だから思う。
太極拳と混ぜたらいいんじゃないの?、と。
全ヨガ実践者と全太極拳武術家、さらにはバラモン教と道教に袋叩きにあいそうな気がするが、宗教的背景や哲学思想抜きに合理的に効果だけ考えたら、すごく良いはずなんだが。
と、思ったらすでにあるんだ…
さすが日本、なんでもありだな…
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