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キネティクスとかキネマティクスとかでマウントを取るなという話

執筆者の写真: movefreeonlinemovefreeonline

更新日:2022年6月22日

Twitterとかでキネティクスとキネマティクスの違いだとか、それを理解してないヤツが多すぎるとかマウントを取ろうとする人多いですよね。


kineはギリシャ語の動き、cinemaとかのcineも同じ語源。


maticはギリシャ語のmatos(意志、随意)と接尾辞のic(に関する…、的な…)が組み合わさったもので、意志がある的なもの、随意性に関する事…みたいな意味。


icはギリシャ語だとikos。フランス語だとique。…例えばuniqueなんかはuniは一つのもの、そこにiqueがくっついて、一つの物的な…という意味になって、珍しいもの、だからユニーク。


musicのicもそう、eccentric のicもそう。


話は戻ってmatos+icで、matic。

随意的な物事に関して…みたいな意味。


それはシステムとか、機構って事だと考えると分かりやすい。オートマティックなら「自動機構」みたいなね。


そこにkineがつくと運動の機構、システムに関して…みたいな事になる。


まあそんな風に考えると、kinematicは「随意的な運動の機構に関するもの」な訳だから、それを角度や距離、速度で記述する学問になる。


一方、kineticは「動き」という意味のkineに接尾辞ticsをつけたもの。ticは「に関する、的な…」という意味のic が変化したもので、その意味は同じ。


つまりkineticは「運動に関するもの」という意味になり、システムとかじゃなく直接動きに関する「筋が発揮する力」を記述する事が主となる。


ちなみにkinesisのsisは「座る」という意味で、sitとかsheet、subの語源にもなっているけど、転じて「〇〇に従属するもの」みたいな意味を持つ。ダイアグノーシスとかアセスメント、とかね。座るの意味だとセッションとかもそうだ。


そんな風に考えるとkinesis は「運動の結果起こる事」みたいな意味になる。それがギリシャ語の学問を表す言葉logia と繋がってkinesiology 「運動学」。この場合の「運動学」は主にヒトに適用される。


面白いな言葉の語源。


こうした言葉への理解は大切だけど、マウントを取るために知るものでもないし、語源て面白いな〜て感じで良いと思う。


言葉遊びで知ったような気になるより、言葉の成り立ちを知る方が全然面白い。


そもそも他国の言葉の微妙な機微を日本語にするって難しい事ですよね、きっと。そんなのを想像するためにも、語源。





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