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良いものを安く売るか、高く売るか

執筆者の写真: movefreeonlinemovefreeonline

MoveFree!を始めてもう10年経つ。


こうした「情報発信業」的なものも、この10年の間で様々なものが生まれては消えていった。


10年もやっていると、世間でこうした事業をやっている人達はだいたい顔見知りか以前セミナーに参加した人か、知り合いの知り合いという事になってくる。


少し前くらいから、そうした知っている人達が「日本のセミナーは海外に比較して安すぎる。海外にならって高くした方が良い。」とみんな異口同音に言いだした。


情報の価値を吊り上げよう、というセミナー事業者の気持ちも良くわかるけれど、特に理由もなく売り物の価格を吊り上げるのは、僕はあまり賛同できない。


良いものを高く売る努力か、良いものを安く売る努力か。


経営者としての立場で言えば、僕は後者が好きだ。


良いものを安く売って、持続的なビジネスにしていくには知恵が必要になる。


その知恵を絞り出す過程がいろいろな事に役立ち、少し自分を成長させてくれるように思う。


実際に自分の消費傾向を振り返っても、「安くて良いもの」(どっかで聞いた事あるなコレ)が、僕は好きだ。


そして安くて良いもので、ずっと使えるものなら、なお一層良い。


例えばパタゴニアのバギーショーツとかグレゴリーのバッグを僕はいくつか持っているけれど、もう20年以上使っているものがたくさんある。


こういうものは本当に最強だと思うし、そんな名作を世に送り出す企業は心底リスペクトできて、気持ち良くまたここから買おう、子供にも自信を持って買ってあげられるわ、と思える。


価値のあるものを安く売る努力か、高く売る努力か。


価値のないものを高く売る努力か、安く売る努力か。


どれが一番カッコ良い在り方なのかはそれぞれの価値観によるだろうけれど、僕は価値のあるものを世に出したいと思うし、それをなるべく安く売りたいと思う。


「知識の安売りはビジネスとして低レベル」とあからさまに非難された事もあるけれど、僕は全くそう思わない。


安く売れるものを高く売っている方が、よほど低レベルだと思う。







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