top of page

絶滅した生き物図鑑に載らないように

「アンラーニング」という言葉がある。


簡単に言えば自分の中に育ったビリーフ(思い込み)やフレーム(思考の枠組み)を消去し、新たな側面から物事を捉えるために今まで学んできた事をあえて捨て去る、みたいな事だ。


長く勉強してきた事や慣れ親しんだ知識は安心できる拠り所になるので、ある程度勉強したり経験を積むと、そこからはみ出たモノには不快感を抱きやすい。自分が何かを知らないような気がして不安になるからだ。


なので、知らない事を知ろうとするよりも知っている事を何回もリピりたくなるのが人間の悲しい性。


冒険に出るより家でテレビを見ている方が安心安全なので、そりゃそうなる。


言ってみればアンラーニングは、そんな安心安全な居場所を捨てて、あえてテレビを売り払いそのまま家を飛び出すようなものなので不安・危険・不快極まりない行為だ。


でも、これがメチャクチャ重要だ。進化生物学の古典的仮説に、「赤の女王仮説」というのがある。


ナニソレ?と思うだろうけれど、これは鏡の国のアリスに出てくる赤の女王の「この国では同じ場所に居続けるために常に走り続けなきゃならない」という台詞が元ネタで、種が生き残るためには赤の女王が走り続けるかのごとく常に進化・変化・適応が求められるという「絶滅の法則」を説明したものだ。


私達もそうなのだ。


同じ場所にいるためには、常に進化・変化・適応が求められる。そのためには、学んできたものを常に自己破壊し自分を更新し続ける必要がある。


それができなければ、絶滅した生き物図鑑行きになるのだ。困窮するハイスペック中年トレーナー図鑑に載る事になってしまうのだ…。


まあ、でもそんな強迫観念的な生き方は息苦しくなってしまうから、思い込みや定型化された思考の枠組みをなくして、変わる事自体に、学ぶ事自体に楽しさを感じられるようになるのが大切なんだろうなと思う。







最新記事

すべて表示

頑張れ

セミナービジネスをやっているトレーナーさんのほとんどが、ちゃんとトレーニングをしている訳でも、身体の扱いが上手い訳でも、臨床を突き詰めている訳でも、スポーツ現場で日々悪戦苦闘している訳でも、研究の大変さを日々感じている訳でも、パーソナルトレーニングを月300本やっている訳でも、新しい知見を創造している訳でもないんです。 知識の盗用・剽窃をして安易にお金を稼ぐ方法を知って、甘い汁を吸っているだけの人

違うヒト達

もう20年もトレーナーという仕事をしていると、知り合いも同じ業界の人ばかりになってしまう。 でも、プライベートで同じ業界の人ばかりと関わっていると視野が狭くなってきてしまう部分がある。 なので、プライベートでは動物とか、空間デザインとか、建築とか、服飾とか、カメラマンとか、心理職とか、格闘家とか、植物の専門家とか、「トレーナー」という仕事とは直接関係ない人達と交流するようにしている。敢えてそうして

狂気であれ-吉田松陰の言葉-

世の中にいろいろな仕事がある中で、トレーナーという仕事を選択する人というのはどこか常識に縛られないと言うか、ある意味では社会に適応的ではないと言うか、まあ簡単に言えば少しはまともじゃない所があると思う。 トレーナーの仕事を全うして社会的に成功して人生を終えたとか、幸福な一生を送ったという人は、ほとんどまだこの世にいない。 あと10年したらそういう人が現れてくるだろうけれど、今はキャリアパスやロール

bottom of page