top of page

世界一になりたいな

僕は早稲田大学商学部出身なので、「トレーナーになりたい」と大学4年生の時親に伝えた時、


「は?何その仕事?」と言われた。


20年前というのはパーソナルトレーナーなんて仕事はほぼこの世にないようなもので、僕自身もそれが具体的に何なのか良く分かってなかったし、さらにはアスレティックトレーナーなんていうのは全く縁遠い、どうやったらなればいいのか分からない想像上の生き物レベルだった。


身の回りにもそういう仕事をしている人は誰もいなかった。でも、なぜか知らないが「それになりたい」と思ってしまった。


就職氷河期とは言え、ちゃんと就職活動をすれば真っ当な仕事につける学歴を与えてくれた親は、そんな自分を見てさぞガッカリというか、心配で仕方なかっただろう。


親父に「その仕事をしてどうなりたいんだ?」と聞かれた僕はまあバカなので、「世界一を目指す。」と真顔で答えた。


「バカか?」と言う返答がくるものと僕は思ったし、身の回りに「トレーナー」がいないのに何が世界一なのか、答えている僕自身も分からない。


でも。その返答は今思っても秀逸だった。


「何がその世界での世界一なのか知らんけど、人に接する仕事なら、接する人にとって世界一の存在になれば、それが世界一だぞ。」


その時は、その言葉の意味なんて分からなかった。なんならつい最近まで分からなかった。


しかしこれは、本質中の本質だと今は思う。


いろいろ学ぶうちに勘違いして調子に乗ってそんな言葉を忘れていた時間も長くあったけれど、今はその言葉の意味が分かる。


自分の父はマグロを追って世界を旅するという奇妙な仕事をしていたある種の職人だったんだけれど、そんな経験から繰り出した渾身のカウンターブローだったのかも知れない。


時間差で今、そのカウンターが効いている。












最新記事

すべて表示

頑張れ

セミナービジネスをやっているトレーナーさんのほとんどが、ちゃんとトレーニングをしている訳でも、身体の扱いが上手い訳でも、臨床を突き詰めている訳でも、スポーツ現場で日々悪戦苦闘している訳でも、研究の大変さを日々感じている訳でも、パーソナルトレーニングを月300本やっている訳でも、新しい知見を創造している訳でもないんです。 知識の盗用・剽窃をして安易にお金を稼ぐ方法を知って、甘い汁を吸っているだけの人

違うヒト達

もう20年もトレーナーという仕事をしていると、知り合いも同じ業界の人ばかりになってしまう。 でも、プライベートで同じ業界の人ばかりと関わっていると視野が狭くなってきてしまう部分がある。 なので、プライベートでは動物とか、空間デザインとか、建築とか、服飾とか、カメラマンとか、心理職とか、格闘家とか、植物の専門家とか、「トレーナー」という仕事とは直接関係ない人達と交流するようにしている。敢えてそうして

狂気であれ-吉田松陰の言葉-

世の中にいろいろな仕事がある中で、トレーナーという仕事を選択する人というのはどこか常識に縛られないと言うか、ある意味では社会に適応的ではないと言うか、まあ簡単に言えば少しはまともじゃない所があると思う。 トレーナーの仕事を全うして社会的に成功して人生を終えたとか、幸福な一生を送ったという人は、ほとんどまだこの世にいない。 あと10年したらそういう人が現れてくるだろうけれど、今はキャリアパスやロール

Comments


bottom of page