「うちのやり方」なんてどうでもいいという話
よく、「うちのやり方を覚えてほしい」とか、「うちの考え方に沿ってやって欲しい」とか、ジムにしろ治療院にしろ、小さなコミュニティになるとそういった「うちのやり方」を尊重してほしがる人が増えたりする。
「うちのやり方」などというものは、本当はこの世界には実存しない。
自分の権威や利権、既得権、利益などを保守しようと試みる時に、実際にはありもしない「何か」を、人は存在するように信じたり、そうであるように見せかけたりするものだ。
目的に対してより効果が高いもの、より顧客のニーズに対して最短距離なものを提供するのが仕事なのであって、「ウチのやり方」という拘りなど、本当にどうでもいい。
知識や経験、思考が少ないほど、拘りが増えたりするものだ。拘りが強い職人は、実は多様な知識や経験、思考が少ないとも言える。また、それらが少ない事を自覚している人間は、往々にして「ウチのやり方」といった本来どうでもいい権威を作りたがるものだ。